創業地「川元」の秋田流寒仕込みと六号酵母

1946年、長野県「真澄」で醗酵力が強く近代的な華やかな香りの酵母が発見されました。
のちに全国の多くの蔵元が採用し全盛を誇る七号酵母です。鶴田百治初代杜氏が発見者であり創業から六号酵母にこだわってきた高清水も、その活用を模索し試験醸造をしました。六号よりも醗酵力が強い七号。醪は若干早く動くため前半を冷やして経過させる必要があり、酛おろしなど多くの作業に微妙なズレが生じ、六号と七号の共存には多くの作業変更を伴いました。

 

理論上は可能なはずの酒質向上が思うように叶わない。それは蔵人たちの身体と頭に染み付いた六号仕様の緻密な手仕事が要因だったそうです。かける手間暇のわりに七号の特徴が十分に発揮されない。酒造りは理屈ではないと悟り「六号は川元の水にあう」という言葉が生まれます。これは単に井戸水の成分的な意味だけでなく、蔵人の技(慣れ)を意味しており、多くの蔵人に刻まれた初代杜氏鶴田百治の所作と哲理が、六号を変えることを許さなかったのでしょう。
高清水はこのとき「六号を止めることを止める」決断をします。

 

”秋田吟醸酒の父”花岡正庸氏。精米の重要さを「白米係が泣く想いで仕上げた」と表現しました。
麹は普通より10時間長く時間をかける「4日麹」、酒母は高くても15℃で20日以上、醪は10℃前後で発酵させ、通常17~20日のところを30日以上。それまでの常識を変え、先人たちが雪国秋田に定着させた偉大な醸造法です。
醸造技術の向上、米の品種改良、衛生環境、気候温暖化と酒造りを取り巻く環境は当時とは大きく違い、必要な日数や時間もいまとは違います。それでも考え方の礎はここにあります
。現代の酒造りをもってこの伝統の味わいをしっかりと受け継いでいます。

 

秀麗無比シリーズ第二弾
川元本社蔵の五代目杜氏菊地格が継承する秋田の吟醸造り。濾過せず加水せず素の姿でお届けします。室温、ぬる燗、割水、ロックなど温度帯や度数の変化でみせる豊かな表情。和食の枠にとどまらず、多国籍料理とのマリアージュ、カクテルベースに。全国で秋田酒が万能と言われる所以がここにあります。
”酒の国”秋田に生まれた幸せ、秋田に生きる悦び。秀麗無比なる無濾過純米原酒を思う存分堪能してください。

 

ひと手間かけ秋田の文化を「粋」に愉しむ
◆オンザロックにひと手間かける

4~5cmほどに粗砕するクラックドアイス、袋に入れ叩き細かく砕くクラッシュドアイス、四角に作るキューブアイス。用途に応じていろいろな種類の氷がありますが、このお酒にオススメするのは丸く硬い氷の「ランプオブアイス」。(丸氷用アイストレーを使用し家庭用冷凍庫でつくることが可能です)溶解がスピードが遅いため、加水の過程による「味わいと香りの変化」をしっかり感じることができます。一杯のグラスの中で、お酒の変化と魅力を存分に感じられる。調整しない濃醇なこのお酒にはうってつけの愉しい飲み方です。