お酒ができるまで
高清水の製造工程をご紹介。図や文字をクリックすると説明をご覧いただけます。
酒造好適米【しゅぞうこうてきまい】
良い蒸米ができ、こうじ菌の生育がよく、更に溶解、糖化しやすい清酒醸造に最適の米。一般的に吟醸酒や純米酒などの高級酒の醸造用に用いられる。高清水では、秋田酒こまち、美山錦、山田錦、秋の精といった酒造好適米を用いている。大粒で中心部に「心白」をもった軟質米である。
精米【せいまい】
玄米には、表層や胚芽部分にたんぱく質や脂肪分が多く含まれており、酒質に雑味を与えるので、表面を削り取る。高清水では、表面から35~65%を削り取り、余分な成分を除去し精米歩合65~35%の白米とする(飯米の精米歩合は、90~92%)
米糠【こめぬか】
精米されて削り取られた部分。米粉。さまざまな用途に加工される。
白米【はくまい】
白米とは、玄米を精米した米のこと。
洗米【せんまい】
精白された米には米糠が付着しているので、これを取り除き米を洗うこと。
浸漬【しんせき】
「蒸し」に必要な水分を米粒に与えるために、白米を水に浸すこと。特に吟醸酒用白米は高精白なため吸水過多になりやすいので、短時間浸漬法(限定吸水法)が行われ、目標の吸水率にすることは経験を必要とする。
米蒸器(甑)【こめむしき(こしき)】
米を蒸す装置として、和釜の上に大形のセイロを上げたものを甑といい、これを連続的に機械で行うものを連続蒸米機という。
蒸米放冷機【むしまいほうれいき】
蒸米は、掛米と麹米に使用されるが、その用途によって目標とする温度まで冷却する。むしろを敷いて広げて冷却をしていたが、最近は蒸米冷却機を使用するところも多い。
麹【こうじ】
蒸米に糸状菌の一種である黄麹菌の胞子を植えつけ、菌体を増殖させ酵素を蓄積したものである。約48時間かけて製造され、麹蓋法、箱麹法、自動製麹法などがある。製麹では、床揉、切り返し、盛、仲仕事、積替、仕舞仕事とよばれる操作を行う。
種麹【たねこうじ】
玄米に黄麹菌を繁殖させ、乾燥した胞子のこと。
酒母【しゅぼ】
清酒酵母大量に純粋培養させる工程である。
醪【もろみ】
蒸米、麹、酒母などを配合して仕込みを行い、清酒を醸造させる作業である。清酒醪は他の醸造酒に比べて高濃度仕込み、段仕込み、開放発酵、並行複発酵、低温発酵、高濃度アルコールの製造という6つの特徴がある。
初添【はつそえ】、踊【おどり】、仲添【なかそえ】、留添【とめそえ】
高濃度仕込みは、酵母の増殖に影響を与えため、原料を3回(初添、仲添、留添)に分割して仕込む。初添の翌日は、「踊」といい、一日仕込みを休むことで、酵母を十分に活気づける。翌日は仲添、さらに翌日は留添を行い、醪1本の段仕込みは4日間で完了する。
圧搾濾過(上槽)【あっさくろか(じょうそう)】
もろみを「槽(ふね)」と呼ばれる圧搾濾過機にかけ、清酒と酒粕に分離することを上槽という。
酒粕【さけかす】
日本酒のもろみを、圧搾した後に残る白色の固形物のこと。その成分は日本食品標準成分表によると、水分51%・炭水化物23%・蛋白質13%・脂質・灰分となっており、他にもペプチド・アミノ酸・ビタミン・酵母(酒母)などが含まれているので栄養的には優れており、健康食品としての観点から価値が見直されている。
滓引濾過【おりひきろか】
しぼりたての酒は濁っているが、静置すると、にごり物質はやがてタンクの底に沈み、清澄な酒となる。このようなにごり物質を「おり」と呼び、タンクのおりをとり、きれいな酒にする操作を「おりびき」という。
火入【ひいれ】
火落菌等の雑菌、清酒中の酵素の失活を目的に60~65℃で、低温加熱殺菌を行うことを火入れという。
熟成貯蔵【じゅくせいちょぞう】
上槽後、香味が整うまで冷暗所で貯蔵され熟成をまつ。通常は火入れ後に貯蔵されるが、火入れをせずに生のまま冷蔵される場合もある。
調合【ちょうごう】
年間を通じて製品の酒質のバラツキをなくし、一定品質の清酒を出荷するための作業。
濾過(仕上げ濾過)【ろか(しあげろか)】
貯蔵中に生じた着色を必要最低限の活性炭素によって除去し、さらに精密濾過機を用いて濾紙やミクロフィルターで丁寧に仕上げの濾過を行う。
壜詰【びんづめ】
壜やパックに充填し製品化する作業。通常は60~65℃で殺菌をされます。