高清水の酒造り

高清水の米

県内産の良質な米を使用。秋田の地酒として、地元の素材にこだわります。

良質の米を確保するために、契約栽培も実施しています。
精米工場

精米工場

「米の秋田は酒の国」とうたわれるほど米作りにも酒造りにも適した秋田県。県内では数々の酒造好適米が栽培され、産・官共同での新品種開発も盛んです。最近では酒造好適米の横綱「山田錦」に匹敵するといわれる「秋田酒こまち」が開発され、秋田県内のみならず全国にも供給を始めています。
高清水の使用米は、大吟醸用の兵庫県産「山田錦」などを除き、ほとんどが秋田県内産の米です。
また良質な酒米を安定確保するために、米作りに適した湯沢市や秋田市の篤農家と契約栽培を実施。前年の受け入れ検査の結果を踏まえ、綿密な打ち合わせを行い、原料米の品質向上をめざしています。

秋田酒こまちの玄米
秋田酒こまちの玄米

秋田酒こまちの玄米

吟醸酒や純米酒が人気を博していますが、その酒質を決める重要な工程に精米があります。均一な仕上がりが求められる精米は、自社で納得いくまで行うのが理想。そこで高清水では1990年、醸造用としては東日本屈指を誇る、最新技術を駆使した精米工場を建設。均一な精白を可能にしたばかりでなく、35%精白などの高精白も万全にしました。高清水はより高品質な酒造りにつねに取り組んでいます。

酒造好適米※1は一般に食べる米より大粒で、心白※2があり、酒造りの各工程において適性を持っています。

美山錦 昭和53年に長野県農事試験場で育成。お米の中心部に、美しい山の頂に降り積もった雪のような心白があることから「美山錦」と命名されました。秋田県の作付け量は、長野県に次いで全国第二位です。
吟の精 昭和63年の酒税法改正を契機に、秋田県内の酒造業界から「吟醸酒造りに適した秋田県独自の酒米品種を」という声が高まりました。それに応えるため秋田県農業試験場、秋田県醸造試験場及び秋田県酒造組合が共同で研究・育成を開始し、生まれたのが「吟の精」です。「美山錦」よりも大粒で、心白はやや小さいものの精米特性、原料処理特性が非常によい米です。
秋の精 「美山錦」よりも大粒で粗たんぱく質※3が少ないのが特徴です。「美山錦」並みの醸造特性を備えながら栽培や原料処理特性にも優れている品種です。
秋田酒こまち 「山田錦」に匹敵する大粒心白の酒造好適米で、秋田県の気候に適応し育てやすく、一定の収穫量を確保できる品種です。酒の雑味となるたんぱく質が少ないうえに、でんぷん質が消化しやすい性質が特長。そのため、醸造した日本酒は雑味が少なく上品な旨みがあり、口に含んだときふんわりと広がる軽快な後味もつくりだします。
山田錦
精米された山田錦

精米された山田錦

心白の大きさ、成分バランスの良さ、お米のやわらかさ。それらを合せ持つため酒造好適米の最高峰のひとつといわれています。当蔵では山田錦の本場、兵庫県産の選り抜きの「山田錦」を使っています。

※1 酒造好適米   日本酒を造るのに適しているお米。
※2 心白(しんぱく)米粒の中央部分が白色不透明なこと。心白米は水を吸うときに亀裂ができやすく、そこから麹菌糸が入りやすいので麹造りに適しています。
※3 粗たんぱく質  食品からたんぱく質だけを測定するのは難しいので、食品中の窒素の量を計り、そこに「たんぱく換算係数6.25」を掛けて表します。これが「粗たんぱく質」です。